奄美・琉球の略図をプロジェクター投影し講演する箕輪氏
箕輪氏は旧鹿児島県立大島実業高校(現奄美高校)S44年卒で、東京消防庁定年退職後に成城大学大学院文学研究科日本常民文化専攻博士前・後期課程を修了しました。
『近世・奄美流人の研究』で第25回日本自費出版文化賞部門賞(研究・評論部門)受賞。他に『大島御規模帳から見る奄美近世史』等の著書があります。また、最近では叶芳和氏によって出版された共著「外から見た奄美諸島―奄美のアイデンティティは何か―」において、「薩摩藩 による奄美差別に関する一考察」と題した論文を寄稿しています。
箕輪氏は冒頭、「講演内容は、あくまでも私の個人的な価値観に基づくものであり、皆さんに押し付けるものではありません」と断った上で、以下のような内容で講話を行いました。
薩摩藩が奄美・琉球へ侵攻した理由について、薩摩藩は関ヶ原の戦いで西軍(豊臣方)に加わって負け、財政難に陥ったことから、琉球国が行っている中国との密貿易の利権を奪取することと、奄美諸島を植民地化することが目的だったと指摘。侵攻後、奄美は琉球から割譲され薩摩藩の直轄地となり、そのことが「奄美差別」の先駆けとなった。
その後、いろいろな差別政策が取られた。その具体例として主なものは@服装の制限令A日本人への反同化政策Bノロ・ユタへの弾圧C諸島民への皆平百姓宣言−等々を挙げた。
さらに明治時代の鹿児島県政時代になって以降も、黒糖の自由売買規制や県本土と切り離した奄美の独立経済(独立採算制)という経済差別があったということなどについて、1時間余にわたり解説しました。
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