レポート


第10回奄美島うたのど自慢大会を開催−奄美文化交流協会などが主催
−伊賀さん(島唄の部)と古谷さん(奄美歌謡の部)が優勝−

奄美関係者にとっては夏の風物詩ともなっている奄美島うたのど自慢大会が8月25日、東京・大井町の品川区立総合区民館「きゅりあん」大ホールで開催された。

奄美文化交流協会などが奄美の文化である島唄や八月踊りなどを通じて古里を懐かしんでもらうとともに、奄美群島の振興・発展などにも寄与することを目的に2010年から始めた。

島唄の部優勝の伊賀美佐子さん

奄美歌謡の部優勝の古谷雄一郎さん

節目の第10回大会となることから、今大会は会場をこれまでの目黒区の区民センターホールから収容人数の多い「きゅりあん」(座席表数=1074席)に移した。

また、出場者は島唄の部・奄美歌謡(新民謡)の部と共に歴代の優勝者と準優勝者に限定。これまで通り審査を行い、グランドチャンピオン等を決定して表彰した。

今大会
ゲストとして歌手の徳永ゆうきさんと島唄の福山幸司さんらが出演。懐かしい歌謡曲と島唄で大会を盛り上げた他、伊是名の会が踊りを披露し花を添えた。

賞状などを手にする島唄の部入賞者の皆さん

賞状などを手にする奄美歌謡の部入賞の皆さん

 大会は5部構成で、第1部の島唄の部には10人が出場。千葉県出身で第7回大会で優勝した伊賀美佐子さんが「まんこい節」を歌い、グランドチャンピオンに輝いた。

続く奄美歌謡の第2部には11人が出場。第7回大会で優勝した瀬戸内町出身の古谷雄一郎さんが、オリジナル曲の「昭和に抱かれて」をギターの弾き語りで熱唱し、優勝した。

表彰式で舞台に上がった出演者一同

 
 オープニングでは、司会進行役の田中美穂さん(元MBCアナウンサー)から審査員長を務める恵原義之さん(元電通企画推進部長)と、審査員の森田純一さん(ジャバラレコード代表)、福山
司さん(ゲスト)、梅崎義人さん(奄美文化交流協会副会長、元時事通信社)を紹介。続いて各賞と採点方法などの内容説明があった。

その後、各出場者は持ち時間(4分間前後)の中で、三線やお囃子(はやし)、カラオケの伴奏に合わせ熱唱。午後2時半過ぎ、のど自慢大会は順調に終了した。

島唄の部準優勝の小幡美紀さん
同部第3位の井出宏則さん
同部審査員特別賞の勇みつえさん
日本航空から第1部と2部の優勝者に贈られた航空券



奄美歌謡の部準優勝の吉田さん

同部第3位の重信洋子さん

審査員特別賞の林さん
敢闘賞の久原卓也さん

 第3部は新企画として、紬ショーが行われた。奄美出身者ら約30人がお気に入りの大島紬を着て順番に登場。笑顔を浮かべながら舞台上を歩いたり、ポーズを決めて来場者の拍手を浴びていた。
紬ショーで歩いたりポーズを決める参加者
舞台上に勢揃いした紬ショー出演者一同

 ゲストコーナーの部では平田まりなさん(名瀬)と森田美咲さん(天城)、里歩寿さん(瀬戸内)、福山幸司さん(龍郷)の4人が懐かしい島唄を歌い、伊是名の会は踊りを披露した。

来場者はその島唄と舞いに癒やされ、全員が感激の表情を浮かべていた。
また、スペシャルゲストの徳永ゆうきさんによる歌謡ショーと面白トークもあり、観客を喜ばせた。

島唄を熱唱する平田まりなさん
同じく里歩寿さん
同じく森田美咲さん
同じく福山幸司さん(右)

 審査発表・表彰式では、受賞者に賞状とトロフィーなどが手渡され、審査員長の恵原義之さんが講評した。

 その後のフィナーレでは、ワイド節から六調へと展開し、出演者と観客が一体となって舞台上や通路で踊り、会場内は奄美の熱気に包まれ終了した。

伊是名の会による踊り


熱唱する徳永ゆうきさん

フィナーレで観客と一体となって踊る出演者の皆さん

大会終了後の打ち上げに参加した大会スタッフと出演者の皆さん


大会運営総括委員長の樺山浩三さんのコメントは以下の通り

1部の島唄の部では過去大会で優勝した方々が諸般の事情で欠席となりました。グランドチャンピオン大会が記念大会となり、こんな事でお客様にご迷惑をかけてしまい、お詫びをしているところです。

初の試みとなった紬ショーは私も経験が無く、プロの専門家に依頼しようかと実行委員会で話したところ、女性軍が自分たちにやらせてくれとのことでした。結果としては、素人の企画・演出でしたが、会場のお客様もやや満足のようでほっとしました。それまでは、紬関係者の方々にマイナス感を与えないかと心配していました。

売れっ子の徳永ゆうき君が、日本テレビの24時間に出演中の合間を縫って45分間に渡り盛り上げてくれ、10周年記念大会にふさわしかったです。また、夜の祝賀会も100名の予定が150名となり、大成功でした。

11回からは新たなスタートです。名称も「東京奄美音楽祭」(旧奄美島うたのど自慢大会)にして中身もさらに喜んでいただけるよう、役員会で進めて参る所存です。どうぞご指導、ご協力、ご支援を切にお願い申し上げます。

★優勝者を含む入賞者は以下の通り(敬称略、カギカッコ内は曲名)

・第1部島唄 @優勝 伊賀美佐子(千葉)「まんこい節」 A準優勝 小幡美紀(笠利V世)「野茶坊節 」 B第3位 井出宏則(伊仙) 「犬田布嶺節」 C審査員特別賞 勇みつえ(与論)「長雨切りゃ節」

・第2部奄美歌謡 @優勝 古谷雄一郎(瀬戸内)「昭和に抱かれて」 A準優勝 吉田清果(北海道)「この島に生まれて」 B第3位 重信洋子(沖永良部)「南国エレジー」 C審査員特別賞 林法義(笠利U世)「大島エレジー」D敢闘賞 久原卓也(瀬戸内)「大好き瀬戸内町」

(撮影・仁禮善美=実高S44年卒、文・山田信廣=実高S43年卒、2019.09.01up)


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