富士山すそ野一周を歩く(14)−HP管理人
精進湖民宿村(山梨県)から〜富岳風穴まで |
小生は昨年春から富士山のすそ野を一周する某旅行会社のウオーキングツアーに参加することにしました。毎月ほぼ1回開催で第17回まであり、全周は約153Kmの距離になります。
以前、小勝顧問ご夫妻が行ったウオーキング日帰り旅行に倣い、後期高齢者になる前にと思い立ちました。第14回目(5月12日)は、精進湖民宿村から富岳風穴まで。
行程は精進湖民宿村⇒青木ヶ原樹海⇒富岳風穴。ほとんどが東海自然歩道に指定された青木ヶ原樹海の中を歩く土道のコースで距離は約7.5Km、歩行時間約3時間。天候は曇り。参加者数37人。
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精進湖駐車場から望む富士山(標高3,776m)
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出発時から曇り空は一日中続きましたが、そんな天候にもかかわらず富士山の雄大な姿がくっきりと眺められました。
精進湖畔には与謝野晶子の歌碑「秋の雨 精進の船の 上を打ち 富士ほのぼのと 浮ぶ空かな」が刻まれていました。
ここから眺める富士山の姿は、手前の大室山(1.468m)を抱くように見えることから「子抱き冨士」と呼ばれることがあるそうです。
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与謝野晶子の歌碑 |
新緑に染まる樹海の樹木 |
前記の通り、今回のコースはほとんが樹海の中を歩くコースで、森林浴を存分に楽しむウオーキングとなりました。
ネットなどからの受け売りですが、森の中を散策すると気持ちが落ち着くのは、樹木から発散されるフィトンチッド(揮発系物質)と呼ばれるアロマテラピー効果(香り療法)によるものだそうです。
その効果は、血圧が下がって血行や新陳代謝が促進される他、自律神経調整や血液が浄化され、疲労回復などにつながるそうです。
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青木ヶ原樹海の中を歩く一行
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青木ヶ原樹海は富士山の北西に位置しており、山梨県の富士河口湖町と鳴沢村の溶岩台地上に広がっている森で、富士五湖の本栖湖と西湖に挟まれた地域にあります。面積は約30平方キロメートルで、山手線内側の約半分ほどの広さになります。
この樹海は松本清張の小説「波の塔」で、ヒロインがここを自殺の場所に選んだことから有名になり、その結果「自殺の名所」とも言われるようになりました。
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新緑の芽吹き
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紅ウツギ
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コケとギンリョウソウ
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ツルシキミ
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ツマトリソウ |
マイヅルソウ |
そのようなこともあり、樹海は小生にとっては少し薄気味悪い場所である、と負のイメージを持っていました。一方で、そこを一度は見てみたい、歩いてみたいとの気持ちもあって、この旅行社のツアーに参加することになった一因でした。
しかし、聞くと見るとは大違いでした。明るい新緑の木漏れ日を浴びながら、落ち葉の積もるふかふかした土道を踏みしめて歩くのは何とも言えず、爽快な気分になりました。少し血圧高めの小生でしたが、それもやや下がったような気がしました。
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溶岩台地に根を下ろす樹木
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富士吉田市から望む富士山の農鳥 |
富士吉田市の温泉施設駐車場からは、先月にも増して農期の始まりを知らせるという富士山の農鳥(のうとり)がはっきりと見えました。農鳥周辺に積もっていた雪が解けためです。
S講師によると、この農鳥は首が長いことからおもちゃの「ガーガーチキン」に似ているとネット上などで話題になっている、とのことでした。
これまで歩いた全14回の中では、今回が一番楽しめるコースで、機会があればスポットでも参加したい、と思った次第です。
森林浴を楽しんだ後の温泉は、山梨県富士吉田市にある「富士山溶岩の湯・泉水」で汗を流しました。往複路とも中央高速利用で、小生は石川パーキングで離団しJR八高線と西武線経由で帰宅しました。
(HP管理人=山田信廣、2024.05.15up) |
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