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富士山すそ野一周を歩くA−HP管理人
〜忍野八海から山中湖まで〜
小生は今春から富士山のすそ野を一周する某旅行会社のウォーキングツアーに参加することにしました。毎月1回開催で第17回まであり、全周は約153Kmの距離になります。
以前、小勝顧問ご夫妻が行ったウォーキング日帰り旅行に倣い、後期高齢者になる前にと思い立ちました。第2回目(5月28日)は、忍野八海から山中湖まで。距離約8Km、歩行時間約3時間。天候は晴れ。
今回は前回とは打って変わって天気に恵まれ、最初から最後まで富士山が拝め、見飽きるほど富士山が見られるウォーキングツアーになりました。
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第1回はこちら
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小勝ご夫妻一周ウォーク
山中湖村の「花の都公園」辺りから見える富士山(標高3,776m)
樹木の間から見える富士山(忍野村)
道端に祭られた道祖神
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忍野村の高座山(たかざすやま、標高1,304m)
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今回のウオーキングツアーで一番興味があったのは、山中のハリモミ純林を見ることでした。約100年ほど前には、山中湖と忍野村盆地の間の鷹丸尾溶岩流(海抜950m)一帯にはハリモミだけの樹林帯が広がっていたようです。
旅行会社の資料などによると、1917年にここを訪れたイギリス人の植物学者・アーネスト・ヘンリー・ウィルソンは、その美しさを「天下一品」と称賛し、世界に紹介しました。ハリモミの純林は珍しく学術的にも貴重な林だったため、国は1963年に天然記念物に指定しました。
その後、台風で倒れたり環境の影響などで樹勢の衰えが目立ち、今ではアカマツ林などに移り変わろうとしているため、地元では苗を育てて植樹するなどハリモミ林の回復と保護に取り組んでいるということです。
ハリモミの大木(左)と松ぼっくり(上)、その枝葉
ハリモミの葉はその名のごとく針のようで、素手で握るとけがをしかねないと思うほど鋭いものでした。小生はハリモミの樹木を初めて拝見いたしました。
この植物学者のウィルソンは、鹿児島県の屋久島にも足を伸ばし屋久杉の巨大切り株(ウィルソン株)を調査したことでも知られています。この巨大切り株の名前は、そのことがその由来になったそうです。実に縄文杉発見(1966年)の52年前の調査だった、とのことでした。
40数年前の鹿児島勤務時代に屋久島トレッキングをした際、ウィルソン株を見たことがありました。ウィルソン株を調査したその植物学者が、山梨県のハリモミ純林の紹介にも関わっていたことを初めて知りました。
行程は舗装道路がほとんどでした。しかし、野辺に咲く草花が単調なウォーキングをそれなりに楽しませてくれました。さらに、葉がサンショウに似た「サンショウバラ」とドウダンツツジの花に似た花を咲かせる「サラサ」の木を見たのも初でした。
山中湖村の「花の都公園」
山中湖畔から見る富士山
資料によると、山中湖は富士五湖最大の湖で周囲13.5Km、面積6,8平方Km。深さは16mで五胡中最も浅いが、湖面の標高は982mで最も高いそうです(国内でも3番目)。ちなみに一番は中禅寺湖(栃木県)、その次が榛名湖(群馬県)だそうです。
また、山中湖村の「花の都公園」の成り立ちは昭和30年代の米不足の頃、鷹丸尾溶岩台地に土を運び山中湖から水を引いて水田にしました。その後の米余りで国の減反政策が採られたため、開墾地一帯は荒れた原野となったそうです。
山中湖村はこれを利用して、四季折々の花々が楽しめる「花と自然をテーマにした公園」に衣替えさせたということです。
まさに、時代に翻弄されながら生き抜いた先人の苦労がしのばれる話ではあります。
山中諏訪神社
山中浅間神社
山中諏訪神社の祭神は健御名方命(たけみなかたのみこと)と豊玉姫命(とよたまひめのみこと)。安産子授けの守護神として崇敬を集めており、9月の例大祭には妊婦や新婚の女性が集まり「安産祭り」が開かれるそうです。
その西側にある山中浅間神社は、木花開耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)、瓊々杵尊(ににぎのみこと)、大山祇命(おおやまつみのみこと)が御祭神で、山中湖村の氏神社として崇敬を集めているそうです。
前回の繰り返しになりますが、ツアーには添乗員の他、山野草や歴史などに詳しく経験豊富な講師がガイドしてくれるため、今まで知らなかった話などがいろいろと聞け、勉強にもなりました。
ウオーキング終了後の温泉は「紅冨士の湯」。この温泉の湯船から見る富士山がどっしりと間近に見え、本日の行程では一番迫力がありました。
(HP管理人=山田信廣、2023.06.09up
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