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富士山すそ野一周を歩く(13)−HP管理人
         
割石峠(静岡・山梨両県境)〜精進湖民宿村まで


 小生は昨年春から富士山のすそ野を一周する某旅行会社のウオーキングツアーに参加することにしました。毎月ほぼ1回開催で第17回まであり、全周は約153Kmの距離になります。

 以前、小勝顧問ご夫妻が行ったウオーキング日帰り旅行に倣い、後期高齢者になる前にと思い立ちました。第13回目(4月14日)は、静岡・山梨両県境の割石峠から精進湖民宿村まで。

 行程は割石峠⇒竜ヶ岳すそ野⇒本栖湖⇒青木ヶ原樹海⇒精進湖民宿村。土道や砂利道が多い東海自然歩道と国道などの舗装道を合わせ距離は約8Km、歩行時間約3時間30分。天候は晴れ。参加者数38人。

本栖湖東岸の駐車場近くから望む富士山(標高3,776m)


 出発時からの晴天は一日中続きましたが、春特有の霞(かすみ)が掛かったような天気と野焼きの煙が棚引き、場所によって雄大な富士山が眺められたり、見えなかったりの一日となりました。

 国道139号の舗装道と竜ヶ岳(1485m)の外縁の東海自然歩道を歩くコースで、旧上九一色村中学校跡地からは青木ヶ原樹海の散策を楽しむことも出来ました。


富士山の農鳥(中心から右、バス車内から撮影)

 往路の中央高速の大月辺りからは富士山の農鳥(のうとり)がはっきりと見えました。農鳥は富士山の雪解けが始まるころ、麓から見える「鳥」の形に似た風景です。

 天気予報が充実して無かった昔はこれが見える頃になると、この地域の農家は農作業を始める準備に取り掛かっていたそうです。

千円札に使われている本栖湖のビューポイント


 今回は、歩くコースとは外れた千円札(裏面)に使われている本栖湖西岸のビューポイントにもバスで案内してもらいました。しかし、残念ながらこの時間帯は春霞などが棚引き、湖の奥に鎮座する雄大な富士山の絶景は拝めませんでした。


 ちなみに千円札写真の撮影者は、昭和の初めに写真家として日本の第一人者だった岡田紅陽で、富士山の写真撮影に生涯をかけたそうです。



 3月のウオーキングが枯野の中を行くのに対し、今月は色とりどりの樹々が芽吹き始め、アブラチャンやミツマタなどの樹木が花を咲かせていました。また、ウグイスなどの小鳥も盛んにさえずり、まさに「山笑ふ」光景になっていました。

 東海自然歩道に組み込まれた旧中道往還の一部も歩きました。 旅行社の資料によると、甲府から駿河への最短路(約20里)でした。旧中道町の右左口(うばぐち)峠を越えて旧上九一色村の古関から女坂峠を経て、精進・本栖〜朝霧高原〜富士宮〜吉原(富士市)に至る道です。

 別名「右左口路」とも呼ばれ、当時は海産物の運搬や軍用道路として重要な道で、夜間でも通行する人達のために本栖では松明を売る店もあったと言われているそうです。

精進の大杉 精進諏訪神社(上)と大杉の説明板

 精進諏訪神社のご祭神は建御名方神(たけみなかたのかみ)。大国主神(おおくにぬしのかみ)の子で、信濃国の諏訪地方(長野県)の有力な神様であり日本三軍神だそうです。

 境内に立つ大杉は説明板によると、国の点に指定されており根囲りは12.6m、樹高は40m。枝張りは、東7.5m、西11.3m、南11m、北8.5mと計測されていると記されていました。

青木ヶ原樹海

本栖湖東岸の駐車場近くから望む富士山

 青木ヶ原樹海は、富士山の北西に位置し富士河口湖町と鳴沢村にまたがる原生林約30平方Km。旅行社の資料によると、広さは山手線内側の約半分ほどで国指定の天然記念物です。

 延歴19年(800年)と貞観6年(864年)の2回、富士山北側の長尾山(1424m)付近が大噴火を起こし、大量の溶岩流が御坂山塊との間にあった周囲23Kmの湖「セの海」を埋め分断した結果、現在の西湖と精進湖、本栖湖を造ったそうです。

 ちなみにこれら3湖面の海抜は共に900m。季節にかかわらず常に同じで、湖底でつながっているのではないか、との説もあるようです。

 ウオーキング終了後の温泉は、山梨県富士吉田市にある「富士山溶岩の湯・泉水」。往路は中央高速でしたが、復路は事故渋滞等のために甲州街道経由での中央高速道利用となりました。小生は石川パーキングで離団し、JR八高線と西武線経由で帰宅しました。

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(HP管理人=山田信廣、2024.04.19up


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