A&AテニスクラブメンバーとそのOBら9人は、9月30日から4泊5日の日程で四国のお遍路道を歩いて来ました。八十八カ所霊場の全てを一気に回るのではなく、いわゆる分割お遍路です。
電車やタクシー等を利用しながらの歩き遍路だったため、愛媛・香川両県の10寺を効率良く巡ることが出来ました。当然のことながら、地域の人達の弘法大師に寄せる尊崇の念を強く感じた次第です。
また、道中の自然景観は美しく讃岐うどんなどの食事も美味しく、全員が旅行気分を十分に満喫した5日間となりました。
そのためか(?)、ちょっと太った方もいたようです。
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秋の伊予路風景(奥は瀬戸内海)
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吉兆を思わせる初日に出た虹(伊予小松で)
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参加者は元A&Aメンバーで、これまで八十八カ所霊場を一人で6回も巡り、分割お遍路の先導役もしてくれているTさんと5回目参加のWさん、それに初参加した筆者らの面々です。
参加理由は、先立った家族を弔うのをはじめとして、自らの煩悩を払い清め自分自身の行いを見つめ直したいという高尚な考えの人。また、単純に1回くらいはお試しでお遍路を体験してみておきたい方。「ピンピンコロリ」で逝けることを願って来たい、との思いで参加した人もいました。
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伊予路を歩くお遍路仲間 |
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65番三角寺への石段を上る一行 |
一行は松山空港からJR予讃線松山駅経由で伊予小松駅で下車、お遍路への第1歩を印しました。 それぞれのお寺の本堂と大師堂で、ローソクを灯し線香を供えてから納札とお賽銭を納め、お経を唱えました。スタンプラリーではないですが、もちろん納経帳に朱印等も押してもらいました 。
・以下は参拝順のお寺一覧です。
・初 日 62番宝寿寺⇒61番香園寺
・2日目 63番吉祥寺⇒60番横峰寺⇒64番前神寺
・3日目 65番三角寺
・4日目 66番雲辺寺⇒67番大興寺⇒79番天皇寺(高照院)⇒80番国分寺
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66番雲辺寺の納経所で朱印等をもらう一行
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60番横峰寺
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61番香園寺
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62番宝寿寺
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63番吉祥寺
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64番前神寺 |
65番三角寺の延命地蔵菩薩立像 |
道中では我々以外にも夫婦やグループ連れ、そしていかにも白装束を着た正統派の一人お遍路さんなどを多く見掛けました。
いくつかのネット情報をまとめると、現在のお遍路さんは「バスツアー」や「マイカーあるいはレンタカー利用」、「公共交通機関利用の歩き」、「全て歩き」となっているようです。
正統派の歩き遍路用の山道等を含む距離は、全体で1400キロメートルほどもあり、所要期間は早い人で1カ月半、通常は2カ月近くもかかるそうです。
割合については、全体の半分以上がバスツアーとみられ、次がマイカーなど。「歩き遍路は全体の5%ぐらいで10%までいかないのでは?」とのことでした。
最近のお遍路さんの人数を仮に年間6万人から8万人と想定した場合、我々のような歩き遍路の人数は年間で3000人から8000人未満という計算になるようです。
その経済効果は、関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算によると、2016年の1年間で、全国で約1650億円、四国地域では約1320億円であると新聞で発表されたそうです(2019/08/15伊予銀行Webメディアから) 。
インバウンド客が多くなった現在では、もっと増えてるかもしれません。産業の少ない四国にとっては、重要な観光産業になっていると思いました。
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66番雲辺寺の五百羅漢
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67番大興寺
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79番天皇寺(高照院) |
80番国分寺 |
79番天皇寺(高照院)の本堂と大師堂の間には、崇徳上皇を祀る白峰宮(神社)が建立されていました。現代でも平将門、菅原道真と並び、「日本三大怨霊」の一人に数えられています。
権力の座を賭けた政争「保元の乱」に敗れ、讃岐国(香川県)に流され、この地で亡くなった悲運の帝です。死後、怨霊になって後白河法皇や平清盛らを悩ませたと伝えられています。
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配流された崇徳上皇を祀る白峰宮(神社) |
最終日以降はグループによって高松市の栗林公園を訪ねたり、小豆島に渡り二十四の瞳映画村見学や鳴門海峡の渦潮を楽しむなど、各人が十分に旅行気分も味わいました。
今回のお遍路旅は、大ベテランのTさんが綿密に立ててくれた行程表と天候の変化等で柔軟に対応してくれたNさんらの機転で、当初予定の8寺から10寺訪問に増えました。みんなが何か得をした気分になったようです。
そして全員が「事故無くケガ無くそして疲れもそれほど無く」、無事に終えることが出来ました。Tさんらにこの場を借りてお礼申し上げる次第です。ありがとうございました。
次回参加の時には、筆者も般若心経の意味や各寺の由来等も学び、お経も流暢に読めるよう練習しておきたいと思いました。
(写真=参加メンバー、文・構成=Y、2024.10.10up) |
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