奄美をテーマに歌作り−平達也
私は本業の傍ら、作詞家として奄美をテーマにした歌を作っています。これまで「愛加那無情」や「まぼろしの糸」、「サンゴの海へ」など計11曲を書きました。
いずれもヒット作とまでは至っていませんが、奄美歌謡グループ「夕月会」のメンバーとともに、NHKの紅白歌合戦で奄美をテーマとした曲が歌われるのが夢で、大きな目標となっています。
来年は、NHK大河ドラマで「西郷どん(せごどん)」が放映されることになっており、流罪中の西郷どんを奄美で支えた島妻の愛加那にも光が当たるのを期待しています。また、自作の「愛加那無情」がその一助にでもなれば、と願っています。
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愛加那無情の歌詞(セリフ入り)
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この曲を作ったきっかけは、奄美市の古書店で「愛加那記」(木原三郎著)と「西郷のアンゴ(島妻)−愛加那−」(潮田聡・木原三郎共著)を入手したことです。
西郷どんを描いた本が250冊以上もある中で、愛加那を中心に論じた本はこの2冊だけでした。何回か読み返し、歴史の表舞台で活躍した英雄の陰で犠牲(主観ですが)ともなった愛加那の人生を思い、書いたのがこの歌でした。
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愛加那無情を歌う私
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1番では愛しい夫との別れ。2番の「再び三たび試練をむかえ」は、歌詞の中に名前は出てきませんが長男(菊次郎)との別れ、さらに長女・菊草(きくそう)との悲しい別れを描いたつもりです。
身分社会の時代背景があったとは言え、生木を引き裂くようなあまりにも不条理な話で、愛加那の気持ちを思うと涙が出てきます。