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日立の森を訪ねて−yama

 小生は11月中旬、武蔵野の面影が今も残る日立製作所中央研究所(東京都国分寺市)の森を訪ねた。普段は閉ざされているこの森だが、秋と春に1日づつ年間2日だけ一般開放されている。

 紅葉時季にはまだ早いと知りつつ、小金井市などを経由して多摩川へと注ぐ野川の源流を一度は見たいと思っていたことから初めて訪ねた。一般の公園とは違い、人の手がほぼ入れられてないことから、武蔵野の自然が残されていた。


うっそうと茂る自然林

研究棟前の広場でくつろぐ家族連れ

 同研究所は昭和17年創立。広さは約20万u、東京ドームの約4.5倍ほどで、そのうち森がその半分近くを占めている、という。エレクトロニクスをはじめヘルスケア、バイオなどの先端技術を研究しているそうだ。

 森にはケヤキやサワラ、ヒノキなどの樹木120種類、約26,000本が茂り、ムクドリやマガモ、コジュケイなど約40種類の野鳥が観察されている、という。

JR中央線国分寺駅から徒歩約10分の距離にあり、マンションなどが建つ市街地のど真ん中にもあるにも関わらず、そこには都会の喧騒から隔てられた空間があった。

色づき始めたケヤキの大木

イチョウ

アセビのつぼみ

ツバキ

森の中から湧き出た水を集める大池とハクチョウ

青々と茂るモミジ

カラスウリ

ツワブキ

クマザサ

ナンテン

ヤツデ

中央研究所正門

環境標語

国分寺崖線の湧水説明板

中央研究所案内図

 前記の通り、ここは野川の源流となっている。野川の全長は約20kmで、通称「ハケ」と呼ばれる国分寺崖線から湧き出る水を集めて小金井市や三鷹市などを経て世田谷区で多摩川と合流する。

 ハケはここから世田谷区の等々力渓谷まで続く全長28km、標高10〜15mの崖線だ。何万年も前の古い多摩川が、武蔵野台地を侵食した跡といわれているそうだ。


野川の源流を見ようと行列する訪問客

各種模擬店には人だかりができていた

 当日は、同研究所のスタッフやOBが案内役を務めていた。もちろんのことだが、職員は昼休み時間などに森を自由に散策し英気を養っているそうだ。

 研究テーマの構想を練ったり、行き詰った時などにこのような自然あふれる豊かな森をぶらぶら歩けば、グッドアイデアが思い浮かぶかもしれない、などとうらやましく思った。

 余談ながら、同社は重電メーカーのイメージが強かったため、小生宅の電化製品はこれまでP社やS社のものが多かった。今回、同研究所の森を訪ねて自然環境を大事にする同社の姿勢に感銘を受けた。

 ちなみに、来年春の一般開放日は4月2日(日)と掲示されていた。サクラの樹も多かったので、次回も来てみたいと思っている。

(2016.11.14up)


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