会員からのお便り

在京与論中卒10名が横須賀の「猿島」探検と軍港遊覧

 与論中学校を昭和41年に卒業した在京の同窓生が横須賀市沖の無人島「猿島」でのBBQ(バーベキュー)と要塞跡探検、それに海上から米軍などの艦船を見る軍港巡りを楽しんだ。

 北朝鮮情勢等が落ち着いている関係もあったのか、この日は多くの艦船が停泊していた。米原子力空母の「ロナルド・レーガン」や日本の護衛艦「ひゅうが」を初めて間近に見ることができた。その巨大さに圧倒され緊張を覚えると共に、平和の有り難さに感謝する1日となった。

旭日旗を掲げる記念艦「三笠」

海上自衛隊の護衛艦(右から「おおなみ」、「たかなみ」、「てるづき」)

 春らんまん! 好天に恵まれた4月7日(日)の早朝、京急電鉄横須賀中央駅に本同窓会員3人を含む往年の美女美男(?)の軍団10人が集まった。御年は既に60と?歳、全員が間もなく古希を迎える軍団だ。

 事の発端は、今年5月末に大阪での全国同級会開催を前にした在京メンバーの結束強化を名目とした懇親会だった。横須賀市内で食材を調達し、三笠桟橋から猿島へ渡る連絡船に乗った。

 三笠公園には日露戦争の日本海海戦で旗艦として大活躍した軍艦「三笠」が記念艦として保存されていた。艦内は有料開放されていたが、時間の都合で観覧することは出来なかった。

京急横須賀中央駅

三笠桟橋を後に

BBQを楽しむ美女美男軍団

 三笠桟橋を後にした船は10分程で猿島連絡橋に接岸。上陸する客で長い列が出来るほどの観光客で一杯だった。 我々は上陸後、予約しておいた現地売店でBBQ用機材を受け取り、目の前の浜で設営を開始した。

 さすが全員が島人。アウトドアは慣れたものであっという間に火起こしからシート貼り、食材の用意と手際良く準備完了したところで、まずは乾杯!。これを早くしたくて皆が手際良く準備できたのだ。

 ビールで喉を潤した後は各自が持ち寄ったお菓子や黒糖焼酎、高級日本酒を楽しみながら料理長の料理完成を待つ。しかし料理長もちびりちびりと焼酎片手の作業のため、いつもより焼き具合が思うようにいかないようだ。

 魚と岩カキは少し焦がしたが、肉は上手に出来上がった。焼肉作業中、トンビの襲撃に遭うハプ二ングもあったが、肉も盗られずにすんだ。

 酔いも手伝い気心知れた同級の面々は互いの実家の所在地や昔話に花が咲き、気分は50数年前の「アグンチャー(与論方言、友達)」と「ワラビンチャー(同、子供たち)」の姿に戻った。

猿島に上陸する長蛇の列

要塞の切通し

弾薬庫跡

 お腹も満たされたところで、酔い覚ましと運動を兼ねて猿島の探検へ。この島は幕末から先の大戦までは首都圏を守る東京湾の要塞だった。

 岩壁を削りれんがで覆われた猿島砲台跡や弾薬庫跡、発電所跡等があった。頂上の砲台跡からは眼下に横須賀港や東京湾を行き来する船舶が一望でき、小一時間程で島が一周できる見晴らしの良い散歩道となっていた。


軍港巡り−米空母に圧倒される

 三笠桟橋に戻り、徒歩15分程で軍港めぐりの乗船場所汐入ターミナル着。午後4時出船で夕刻となった上、薄曇りだったため、海上は暗くなりかけていた。

 出航後、すぐにクジラを思わせるような真っ黒く大きな巨体2隻が眼前に現れた。潜水艦の登場である。船番は無し、名前も秘密。全てが秘密の塊とのことだった。

 次々と姿を現す艦船の数々。遊覧船ツアーのガイドの流ちょうな説明に聞きほれた。予備知識も関心も無かった我々は、その大きさと威圧感に圧倒されっぱなしだった。

海上自衛隊の護衛艦「ひゅうが」

 ガイドが「日によって停泊している艦船は違うが、本日の皆さまはラッキーです。普段めったに目にすることが出来ない2隻の艦船が停泊しています」とアナウンスしてくれた。

 紹介したのは、米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」と日本の海上自衛隊が誇る護衛艦「ひゅうが」だ。

 その大きさは、いずれの艦も想像をはるかに超えていた。ロナルド・レーガンは、東京タワーを横にしたほどの全長330メートル、排水量は約10万トン。乗組員は約5600人で、何と与論島の全人口に匹敵する数だ。

 ロナルド・レーガンは
米太平洋艦隊(第7艦隊)の第5空母打撃群の旗艦で、艦載機数は平時が66機前後に対し非常時には90機前後が可能になる、という。

海上自衛隊の潜水艦(艦名不明)

米海軍の空母「ロナルド・レーガン」(奥)

BBQでほろ酔い気味の美女美男軍団10名

 「ひゅうが」は全長197メートル、排水量1万9千トン。ヘリ11機を搭載し乗組員は約360人だ、という。

 その他にも日米のイージス艦や護衛艦が数多く停泊しており、ガイドが各艦船について分かりやすい丁寧なアナウンスをしてくれた。時の経つのを忘れさせる“面白い解説”で45分間の軍港巡りは、あっという間に終了した。

 それにしても、これら艦船の抑止力はすごいと思った。訓練であっても自国の近海でやられたら、脅威を覚えるだろう。これらの艦船が活躍しなくてもよい戦争の無い国であってほしい、と願いながら遊覧船を降りた。

大盃で与論献奉を楽しむ2人


 
すっかり日も暮れて時刻は午後5時過ぎとなった。本日の反省会をしなくてはと、横須賀市在住の同窓生が反省会の会場をセットしてくれていた。

 京急汐入駅前にある「居酒屋与論乃風」で、久しぶりに与論献奉(けんぽう)を楽しんだ。大盃で黒糖焼酎を飲み干し、大阪での再会を楽しみにそれぞれの帰路についた。

(実高S44年卒=仁禮善美、2019.04.13up)

 

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