会員からのお便り

古希を祝い九州観光旅行−記原正一郎

 古希を迎えた天城町立天城中学校卒の私たち25人は12月初旬、2泊3日で大分・熊本・鹿児島の観光と温泉巡りを楽しんだ。私たちは大戦末期(昭和19年4月〜同20年3月)の生まれだ。戦後の食糧不足や混乱期を乗り越え、70歳過ぎまで無事に生きて来られたことに感謝するとともに、これからも健康で長生きしようと、互いに誓い合った。

 この企画は、幹事役を引き受けた私が2年ほど前から準備に取り掛かった。当時の卒業生は60人で、所在が分かる40人ほどに案内はがきを出したところ、男性12人女性13人が参加することになった。初日午前、奄美各地をはじめ関東や関西などからの参加者は鹿児島空港に相次いで到着した。

開聞岳(924m)をバックに(鹿児島県の長崎鼻で)

実高機械科卒の米元君(左)と私(中)
宴会場で乾杯する参加者(別府市のホテルで)

 中学卒業以来55年ぶりに会う同窓生もいたが、互いに名前を呼び合い手を取り合って喜び懐かしんだ。空港から大分に向かう観光バスの中では、小中学生の頃にタイムスリップ。童心に帰り話が弾み、大はしゃぎとなった。

 親の言い伝えによると、私たちは生まれた時から逃げ隠れしながら防空壕で暮らし、泣けば周りの大人から静かにさせるよう目で伝えられ、親は大変だったという。笑い話になるが、当時は大きな声を出すとB29爆撃機に聞こえて、集中攻撃されると思われていたそうだ。

サル軍団と対面する申(さる)年生まれの一行(大分市の高崎山自然動物園で)

宴会時の一コマ(別府温泉で)

 また、今の若い人たちには想像がつかないと思うが、食べる物も少なくもらい乳をして育てられた、と話す友人もいた。

 1日目に訪ねた大分市の高崎山自然動物園では、昭和19年生まれの干支であるサルたちの集団を見て、なぜか親近感を覚えた。2日目は熊本経由で鹿児島県指宿市に高速道路で移動した。雨模様の中、立ち寄った熊本城内を見学し昔の人々の建築技術の高さに感動した。

高崎山自然動物園にて

熊本城天守閣

熊本城をバックに記念撮影

 3日目は天気も回復し、薩摩半島先端の長崎鼻から見る開聞岳の景観が素晴らしかった。私たちは、この岬からはるか南の遠方にある故郷に手を合わせた。

 その後、鹿児島市の磯庭園に向かった。途中、東京の上野公園とは一味違った軍服姿の西郷隆盛像を車中から見学。バスガイドさんから、奄美に島流しとなったいきさつなどを聞き、西郷さんの偉大さを改めて知った。

 磯庭園見学後、鹿児島空港着。楽しかった3日間はアッという間に終わりを迎え、皆が涙ぐみなら3年後に徳之島で再会することを約束し解散した。

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(実高S38年卒、東京配田ヶ丘同窓会会長、2015.12.17up)



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