会員からのお便り

恒例のチャリティーコンサート開催−宮津澄義

     ♪〜あなたを待てば 雨が降る〜♪

 小生夫婦も所属するチャリティー福祉団体「愛の輪トロン」は11月初旬、チャリティー懐メロコンサートを宮崎県児湯郡川南町のサンA川南文化ホールで開催した。今年9回目の開催で、この日は50組の出場者(団体)と約600名の観客でにぎわった。
 このコンサートは、愛の輪トロンが「懐メロで地域の人々を笑顔にし、青春時代を懐かしんで若返って楽しんでもらう。その上で福祉団体への寄付を募る」のを目的に行っているチャリティーイベントだ。
 そのため、開催に先立って個人や商店、企業等から協賛金や広告を募る他、出場者からも1人5千円の参加料をいただいた上で、必要経費を差し引いた収益金の全額を児童養護施設などへ寄贈。その金額は毎年50〜70万円にも上っている。

「銀座カンカン娘」の曲に合わせ踊る参加者

「浪曲子守唄」に合わせて滑稽に踊る踊り子

 このコンサートの特徴は、カラオケで歌われる方はもちろんだが、観客もしっかり楽しませるというところに重点を置いている点だ。そのため、入場者の皆さんにアンケート(リクエスト曲等)を取り、聞きたい曲目や特別コーナー、運営の在り方等を検討し、翌年のチャリティーイベントに反映させている。
 前記した通り、毎年50組の個人やグループがそれぞれの持ち歌やリクエスト曲を披露し、その合間に手話コーラスや三味線、踊り(日舞・洋舞)、芝居を入れる。その中でも最大の呼び物は、カラオケ教室を主宰する“森川一座”によるダンスや仮装パーティの出し物だ。とにかく観客を退屈させないで、くぎ付けにするようなプログラムが組まれているのが特色だ。
  このチャリティー懐メロコンサートも今年で9回目を迎えた。その間の道のりは決して順風満帆なものではなかった。特に3年前、鶏インフルエンザや牛・豚に口蹄疫が発生した年は大変だった。川南町をはじめ児湯郡の5町が疫病の発生地であり、関係者の方々はもちろんのこと、住民も窮地に追い込まれた。町の存続さえ怪ぶまれる状況となり、我々の活動も停止寸前にまで追い込まれる状況に至った。

スタッフ一同と美川憲一軍団(後列の衣装姿)

大盛況の入場者受付













会場のサンA川南文化ホール


プログラム小冊子の表紙

熱気に包まれる会場

口蹄疫騒動を乗り越えて 

  しかし、この会の中心をなす森川カラオケ教室のメンバーが「この活動を絶やしてはならない」と奮起した。関係各方面に働き掛けて協力と理解を求める一方、バザー品の収集に奔走する等、積極的かつ地道な活動を行った。
  その結果、この年はコンサートに先立ち、同ホール内において会員や各方面の多くの賛同者から寄せられた多数の生活用品やプレゼント等によるバザーが開催された。同時にこの活動に賛同された由紀さおりさんや坂元冬美さんら、多数の芸能人の方々からも多くのプレゼントや応援メッセージなどが寄せられ、バザーに一層の花を添えることができた。

芸能人の方々から送られてきたメッセージとプレゼントの品々

 この年は福祉施設・団体への寄付はもちろんのこと、口蹄疫等で間接的に影響を受けた地元の商店や飲食店に少しでも応援ができればと、会場で抽選会を行い3千円と5千円、1万円の「川南町商品券」を併せてプレゼントした。その額は総額60万円にもなった。
  参加者はじめスタッフ全員の「口蹄疫等からの早期復興と住民の元気と笑顔を取り戻そう」という頑張りによって、実りある思い出のチャリティーイベントの年だった。正に「災い転じて福となす」を地で行く格好となった。
  このチャリティーイベントは、多くの人々に支えられ今では地元にすっかり定着。この日が来るのを楽しみにしている方々も少なくない。特に毎年工夫を凝らした特別コーナーはその代表的な出し物と言える。
 昨年は自称、美川憲一軍団によるトークと歌謡ショー。一昨年は地元宮崎交通バスガイドOGによる歌やエピソードの紹介、そして会場と一体となるゲーム。平成22年は石原裕次郎特集、その前年は美空ひばり特集とバラエティーに富んだ催しが毎年披露されている。
 そして、今年は昭和の御三家(橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦)および三人娘(中尾ミエ・伊東ゆかり・園まり)の歌謡ショーと踊りが繰り広げられた。会場の人達も一緒に口ずさみ懐かしみながら、最後の橋幸夫の歌では曲に合わせ参加者と会場の人達が舞台に上がりツイストを踊って閉幕となった。

宮崎交通バスガイドOGの皆さん

「芸者ワルツ」を歌う小生の妻(右から二人目)


歌に花を添える珍芸や踊りの数々

「高校三年生」に合わせフォークダンスをする参加者

「恋のしずく」を熱唱する参加者

「星のフラメンコ」を歌う小生

「恋をするなら」でツイストを踊る出演者と観客

 さらに今回は、会場の方々も一緒に歌っていただこうと全員での懐メロ合唱コーナーをプログラムに盛り込み、舞台と会場が一つになって盛り上がった。また児湯郡5町の社会福祉協議会の皆さんにも出演していただき、一つの町の輪から郡単位への輪と広がる礎を築くイベントでもあった。
  今年もこのように、多くの協力者や理解してくれる方々に支えられ、恒例の懐メロコンサーを無事開催することができた。帰り際「とても楽しかった。ありがとうネ! 来年もまた楽しみにしているよ」などと、口々に感謝の意を表してくれるお客さんの笑顔に、満足感を覚える小生とそしてスタッフ一同だった。
 毎年、お客さんに喜んでいただききながら我々も楽しみ、そして地域社会に貢献できるかが「愛の輪トロン」の課題である。そのことを胸に秘めながら日々歌の練習を重ねている。そして、この活動を通じて人々との交流の大切さと奉仕することの喜びや感動などを学び、小生も成長して行きたいと思っている。(写真は今年と昨年、一昨年分を合わせて掲載)

(実高S43年卒、2013.11.22up)



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