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シンガポールへの視察研修に参加して−叶 正喜

1.はじめに
 今回、小生は9月11日から15日の間、日本保安用品協会主催による視察研修ツアー(総勢13人)に会社(株式会社重松製作所※)を代表して、シンガポールへ行ってきました。シンガポールはわが故郷・奄美をはるかに超え、空路7時間25分の空の旅。赤道の1度北に位置するアジア有数の近代国際都市で、多民族都市国家として、多様な表情を見せる東南アジアの流通・経済の中心地を訪れました。
 飛行機を降りると、空港周辺はブーゲンビリアの花が咲き誇り、色濃い南国の香りと風土を身近に感じました。シンガポールを訪れるのは初めてで、日ごろの生活サイクルに多少の変動を来たしながらも、以下は垣間見たシンガポールのレポートです。

OS+H ASIA 2012展示会場入口にて

視察日程は、下記の通りです。
1日目=空路、シンガポールへ
 市内レストランで夕食を済ませ、ホテル「マリナーベイ・サンズ」にチェックイ ン。一息ついてからホテル近傍のショッピングモールを散策(見事なロケーシ ョンでした)。その後、市内のホーカー(屋台群)で一杯。
2日目=終日、「OS+H ASIA 2012」で視察研修
 各国の企業が出展する設備・製品・商品等の展示会を視察。特に、自社製品(防じん・防毒・空気呼吸器・化学防護服)等に関連する出展品の情報収集を目的とする。
3日目=日本大使館へ表敬訪問し市内観光、大使館の方と夕食会
 シンガポ ールの現況について大使館書記官からブリーフィングを受ける。
国立蘭園・植物園、ラッフルズ卿上陸地、マーライオン公園、シンガポール・ フライヤー(世界最大の観覧車)を見学
4日目=セントサー島 1日観光
5日目=シンガポールを後に空路、帰国の途へ
 

シンガポール日本大使館玄関前(研修参加者の皆さんと)

国立蘭園・植物園
蘭の花
蘭の花

.研修雑感
(1)シンガポールとはどういう国
ア.シンガポール国家とは
 「常に創造性を維持し、前に進み続けなければ未来はない。止まることが許されない都市国家」(建国の父 リー・クアンユー初代首相)
イ.若い都市国家
 (ア)1963年:第2次世界大戦後、英国の自治領となったが、マラヤ連邦などとマレーシア連邦を結成
 (イ)1965年:マレーシア連邦から分離独立し、シンガポール共和国に
 (ウ)東京23区と同じ面積の島国(707.0Ku)
(2)多民族社会を律する能力主義
ア.総人口は508万人 人口内訳:国民(323万人)、永住権保有者(54万人)、外国人(131万人)
イ.民族構成:中華系75%、マレー系13%、インド系9%、その他3%   ウ.OECD(経済協力開発機構)調査によると、非汚職度指数世界第1位
(3)外交・防衛・経済・教育
ア.外交:ASEANを軸としつつ、大国とのバランスを取った外交
イ.国防:徴兵制に基づく近代的国防力(通常予算の25.4%)
ウ.経済:自国市場でなく、世界市場をターゲットにした産業政策を遂行。日本をはじめ、外国資本を積極的に誘致(失業率2.2%)
エ.教育:能力主義を重視。小学校の時点で将来の方向が決まっていく。
(4)ビックリ物価事情
ア.アルコール、たばこ類などの嗜好品が高い
イ.自炊よりも外食の方が安い。シンガポール人は、ほぼ毎日三食ともホーカーで食べるそうだ。家で作って食べるよりも安価で食べられ、部屋に臭いがつかないというのも理由の一つだそうです。
ウ.車の値段が日本の約2倍(トヨタカローラクラスで約300万円)。かなりの高級車が走っていました(国土が狭いため制限があり、車を持つことは、一つのステータスとなっている)。
(5)地下鉄に乗りました
 深夜の地下鉄に乗りましたが、治安は良く女性一人でも安心して乗っていました。ちなみに、無人運転です。非常時は、待避所になるそうです。
(6)ホテル(SMAPが歩いたスカイパーク)
 滞在中は「マリーナベイ・サンズ」に宿泊し、快適に過ごしました。当ホテルには、三棟のホテルの最上階(57階)を連ねて船の形をしたスカイパークがあります。高さは最上部で200メートル、長さは330メートル。スカイパークの面積は、A380ジャンボジェット4.5機分に相当する12,400平方メートル。最大3,900人収容可能で、プールやレストランがあります。
 まさに、闇夜に宇宙船が浮かぶかのような空中庭園。涼しい風の中、シンガポールの素晴らしい夜景やレーザーショーを堪能しました。夕食後は、もっぱらプール通いでストレスを発散し、仕事を忘れました
(7)食事
 旅行をすると、何と言っても食事が一番の楽しみです。朝食は、ホテルのバイキングでしたが、昼食・夕食はレストランを変えて皆さんとの食事会でした。シンガポール名物チリクラブや、四川料理、点心・飲茶もいただきましたが、やっぱり日本料理が一番と思いました。
 料理は食材や調味料の使い方、処理方法(焼く・煮る・炒める)によって違いますが、初めての料理は馴染むまで時間を要します。なぜか、帰りの機内食がとてもおいしかったです。


宿泊したホテル「マリナーベイ・サンズ」(著作権フリー写真)
マーライオン公園にて
シンガポール日本大使館前にて

 

※株式会社重松製作所紹介 HP=http://www.sts-japan.com/
 呼吸用保護具界のパイオニアとして1917年(大正6年)の創業以来、防じん・防毒マスク等の呼吸用保護具並びに化学防護服等の安全衛生保護具を製造・販売しています。近年では突発的な天災(地震、鳥インフルエンザ等)・人災(石綿、テロ等)発生に対する危機管理対応にも注力しています。 昨年3月11日の東日本大震災では、24時間フル稼働の態勢で対処しました。本社は昨年、東京都千代田区(秋葉原)から北区(旧古河庭園前)へ移転し、埼玉(岩槻)には技術研究所と製造工場、福島(船引)に製造工場があります。

(東京配田ヶ丘同窓会副幹事長、叶 正喜=S43年実高卒、2012.09.26up)

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