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富士山の御来光に夫婦で感動−小勝竹雄

 今年の夏山登山は夫婦で5回目の富士山(3,776メートル)を7月31日から8月2日にかけて登った。3日間とも好天に恵まれ幸運だった。山頂から拝む御来光は有り難く、その美しさに感動のひと時を過ごした。
 これまでの富士登山は一泊二日の日程で、早朝に自宅を出て、電車・バスを乗り継ぎ、吉田口の五合目に到着。準備を整え次第出発し、八合目の山小屋で仮眠を取り、頂上に辿り着いていた。しかし、近年は足の衰えと十分な睡眠・体調を考え、須走口五合目の山荘に一泊する二泊三日のゆったりコースの日程で登っている。

須走口五合目から仰ぎ見る富士山

雲海に浮かぶ影富士(本八合目、1日午後6時37分)


 今回も山中二泊の計画で、JR中央線豊田駅を31日午前11時に出発。JR横浜線・小田急線・JR御殿場線の御殿場駅に下車してバスを乗り継いで、午後4時に須走口五合目の山荘に到着した。早めの夕食を取り、午後7時に就寝した。

高山植物のホタルブクロ

須走口六合目辺りの高山植物

須走口五〜六合目辺りの高山植物
本八合目から富士山頂を仰ぐ


 1日午前6時過ぎに同山荘を出発。登山者が多くゆっくりとした登りだったため、心配した足腰の疲れも少なく、午後2時過ぎには計画のコースタイム通り本八合目の山小屋に到着した。午後5時の夕食時間まで小屋の外などで休憩、山梨の山や山中湖などが美しく眺められた。夕食後、7時ごろ横になった。寝室の布団は寝袋に変わっており、昔に比べ少しゆったりした気分になった。
 2日午前2時20分、慌しく準備を整えて山小屋を出発。登山者でかなり渋滞する中、ヘッドライトをつけてゆっくりと頂上を目指した。満天の星空の下、行く手も下の方も灯りが曲がりくねった光の行列となり、幻想的な光景であった。
 頂上には午前4時40分に到着し、多くの登山者と共に御来光を待った。同45分ごろ、東の上空が茜色に染まり始めた。そして、眼下に広がる雲海が徐々に日の光に染まっていくさまに感動し、周りの登山者と共に拍手と万歳をした。

富士山頂からの御来光(2日午前4時50分)。中央の白い部分は山中湖

やや上昇した御来光(2日午前4時53分)
御来光をバックに記念写真に収まる


 登頂記念に写真を撮り、頂上の茶店でゆっくりと朝食を取り休憩した。頂上には神社と土産物屋があり利用者で混雑していた。ハイカーもしゃれた服装の若い山ガール(ボーイ)や外国人が増え、僕らのような中高年層も多くにぎやかな富士山頂であった。
  昔の富士山のトイレは決してきれいとは言えなかったが、それがきれいになっていてうれしい思いがした。現在のトイレは特殊処理のバイオトイレとなっており、施設維持管理費として本八合目までが200円、頂上では300円の使用料を徴収していた。

頂上の噴火口をバックに記念の一枚(2日午前7時41分)

 午前8時に下山開始。下山路の砂走りは砂道のために砂ほこりが舞い、マスクをして靴にスパッツ(砂と小石除け)を着けて下った。平成15年当時は道幅が広くて雄大で眺めも最高だった。しかし、自然保護の観点からか、今はロープが張られて道幅が狭いコースに変わっていた。 ようやく須走口五合目には午前11時半に到着。山荘前休憩所は、これから登るハイカーでにぎわっていた。
 初日に泊まった山荘で昼食を取った後、午後1時半のバスで御殿場駅に向かい、市営の御殿場温泉で汗を流し休憩した。午後6時過ぎJR御殿場駅を出発し、夜遅く自宅に着いた。富士山は登り下りともきつい山だが、感動する日本一の山です。

(S33年実高卒、2012.08.24up)

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