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東京都の最高峰、雲取山を歩く

 地域の飲み仲間有志による年末恒例の雲取山(2,017m)トレッキングに、2011年も参加した。前年参加した7人のうち2人が都合で辞退したため、5人による山行となった。
 同山は東京都の最高峰で最西端にあり、秩父多摩甲斐国立公園のほぼ中央に位置している。また、深田久弥の『日本百名山』では、その一つに選ばれている。
  今年は雪が少なく、また天候にも恵まれたため、初日は前年より3時間ほど早く雲取山荘に着いた。前年が各駅停車だったのに対し、今年は特急か急行電車に乗った感じで淡々と到着し、山荘での忘年会を十分に楽しむことができた。(前年の山行記を友人のサイトで見る)。

12月29日(三峯神社登山口〜雲取山荘まで、約5時間)

霧藻ヶ峰から望む奥秩父の山々

 行程は、前年と同じく西武秩父線秩父駅からバスを利用し、午前10時半に三峯神社登山口を出発した。見晴らしの良い霧藻ヶ峰には正午過ぎに到着。ここでおでんを温め、昼食を取るとともにアルコール(ビール)を少しばかり補給した。
 小休止後、幾つかの尾根を越えて白岩山頂(1,921m)着。ベンチで一休みしていると、3頭の鹿が現れた。餌が欲しいのか、かなり人馴れしているようで、20、30m先からわれわれの様子をうかがっていた。ベンチ脇には「餌を与えないように」の注意書きがあり、鹿の期待に応えるわけにはいかなかった。望遠レンズで写真だけを撮るうち鹿も諦めたのか、しばらくしてから山中へと消えて行った。

白岩山頂に現れた鹿

  その後、だらだらとした山道を下り、芋木ドッケを経て大ダワから女坂を上り、山荘には午後3時半に着いた。すぐにチェックインを済ませ、各人が持ち寄った酒や肴を材料にいつもの通り、明るいうちから申し訳ない気持ち(?)で、同6時の夕食時まで大忘年会を開いた。

白岩山を少し下ると雲取山が見え始めた

    
同30日(雲取山荘〜山頂〜鴨沢バス停、約4時間30分)

  午前4時半ごろ起床。誰かさんのいびきで睡眠不足のメンバーもいたが、早々に朝食と小用を済ませ、午前6時10分ごろ出発。所々アイスバーンとなった山道に注意しながら慎重に上ること、30分弱で山頂に着いた。

富士山をバックに記念の1枚

  ご来光にはまだ時間があり、記念写真を撮るために他の山行グループと交代で、お互いのカメラのシャッターを押し合った。このところ山ガールがブームとかで、前年に比べかなり多くのギャルが、それなりの格好で来ていた。やはり若い女性がいると冬枯れの山は華やぎ、おじさんグループの気分もなぜか高揚してくるから不思議だ。
 氷点下10度Cの中で待つこと約10分。東の空がゆっくりと茜色に染まり始め、ご来光が昇ってきた。今年は、東北大震災や福島第1原発事故などがあり、各人とも複雑な心境で来年の平穏・無事を祈った。

雲取山から望むご来光  

 その後、右手に富士山を遠望しながら、一路鴨沢のバス停を目指した。下るにしたがい、ゴールイン後のビールを楽しみにスピードアップしたためか、バス停には昨年より1時間ほど早めに到着。しかし、残念なことに昨年まであったお店は廃業しており、ビールにありつけず肩透かしを食ってしまった。   バスでJR青梅線奥多摩駅に到着後は、年に1回利用するなじみ(?)の食堂で打ち上げを行い、ほろ酔い気分でそれぞれ家路に着いた。

富士山を右手に見ながら鴨沢バス停への道を下る。10数年前に登頂したが、やはり富士は登る山ではなく見る山だと感じる  

(2012.01.03記、山田信廣=S43年卒


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