レポート

第5回奄美島うたのど自慢大会を開催−奄美文化交流協会など主催

瀬戸さん(島唄の部)と愛川さん(新民謡の部)が優勝


 
奄美文化交流協会・奄美島うたのど自慢実行委員会は8月24日、東京・目黒区の目黒区民センターホールで「第5回奄美島うたのど自慢大会 in Tokyo」を開催した。
  大会は5部構成で、第1部の島唄の部には19人が出場。昨年、準優勝の瀬戸美喜さん(瀬戸内町出身)が「俊良主節」を歌い優勝した。新民謡の第2部には13人が出場。昨年、審査員賞を受けた愛川俊治さん(名瀬出身)が「はたおり娘」を歌い優勝した。
また、同部門では本同窓会会員の武藤りえ子さん(名瀬出身、奄高卒)が、踊り連をバックに「名瀬セレナーデ」を歌い第3位に輝いた。
 舞台上ではこの他、休憩を挟みながら八月踊りや唄遊び、ゲストの朝崎郁恵さんらによる島唄などが次々と披露され、最後まで飽きさせることがなかった
。フィナーレは全員が「島のブルース」「ワイド節」「六調」で盛り上がり、来場者は終日奄美の世界を楽しんだ。
 (写真=仁禮善美)

唄遊びが始まると来場者も舞台下で踊り出した

独特の奄美島唄の世界を演出したゲストの朝崎さん(左)

 この大会は、奄美の伝統文化である「島唄・新民謡」を広め、奄美出身者ばかりでなく奄美ファンとの交流を深めながら古里への寄与等を目的に2010年から始まった。奄美ファンにとっては夏の風物詩ともなっているイベントだ。
 この日は快晴の中、会場の同区民センターには朝から観客が三々五々と集まり始め、開演時間を待たずに約400人の入場者で満席となり、立ち見も出るほどの盛況ぶり。開演に当たり、司会者から元NHKチーフディレクターの末次棋一郎さんら4人の審査員の紹介と採点方法の説明があり、また島唄の歌詞(方言)が分かりやすいよう、解説を付け加えていくことなどが紹介された。
  その後、各出場者は持ち時間(3分間前後)の中で、三線やお囃子、カラオケの伴奏に合わせ熱唱。午後3時前、のど自慢大会は順調に終了した。

島唄の部で優勝した瀬戸美喜さん「俊良主節」

同部準優勝の指宿桃子さん「俊良主節

同部第3位の小幡美紀さん「請けくま慢女節」

同部審査員賞の勇みつえさん「野茶坊節」

同部審査員特別賞の八田桜雪ちゃん「糸くり節」

新民謡の部優勝の愛川俊治さん「はたおり娘」

同部準優勝の白久昭美さん「つむぎ恋歌」

同部第3位の武藤りえ子さん「名瀬セレナーデ」

踊り連をバックに歌う武藤さん

同部審査員賞の池田麗奈さん「奄美のさすらい千鳥」

入賞者の皆さん

島唄を披露するゲストの楠田莉子さん

三線とコラボする二胡奏者ゲストの太田久遠さん

 第4部では、二胡奏者の太田久遠さんが三線とのコラボや奄美新民謡「そてつの実」などを演奏。また、民謡中学日本一に輝いた楠田莉子さん(大高1年)は「朝花節」などの島唄を1曲づつ、唄への思いや解説を加えながら伸びやかな美声で情感豊かに歌った
 続く第5部のスペシャルゲストショーには、奄美島唄界の大御所・朝崎郁恵さんが出演し、ピアニスのト吉川典子さん、島唄ユニットの「マブリ」とコラボ。朝崎さんの言霊がこもった独特の歌声がピアノの音色などと融合し、来場者の魂を揺さぶり新しい奄美島唄の世界を演出した。
 審査結果発表と表彰式後のフィナーレでは、出演者と観客が一体となって「六調」などを踊り、会場内は奄美の熱気に包まれ終了した。

最後は出演者と観客が一体となり六調で盛り上がった

 大会運営総括委員長の樺山浩三さんは「昨年より満席になり、大変良かった。ほとんどの方が楠田莉子さんの島唄に酔いしれ、太田久遠さんの二胡演奏も喜ばれた。朝崎郁恵さんの唄は『島の人にとって、三線伴奏以外の島唄は駄目』という考えを覆した。マンネリ化しないよう、次回も新しい企画を取り入れていきたい」などと話していた。

★優勝者を含む入賞者は以下の通り(敬称略、カギカッコ内は曲名)
・第1部島唄 @優勝 瀬戸美喜(瀬戸内)「俊良主節」 A準優勝 指宿桃子(名瀬3世)「俊良主節」 B第3
位 小幡美紀(笠利3世) 「請けくま慢女節」 C審査員賞 勇みつえ(与論)「野茶坊節」 D審査員特別賞 八田桜雪(名瀬3世)「糸くり節」

・第2部新民謡 @優勝 愛川俊治(名瀬)「はたおり娘」 A準優勝 白久昭美(名瀬)「つむぎ恋歌」 B第三位 武藤りえ子(名瀬)「名瀬セレナーデ」 C審査員賞 池田麗奈(大和2世)「奄美のさすらい千鳥」

・出場者一覧を見る(PDF)
・奄美新聞の記事を見る(PDF)

(2014.08.27up)


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